先日こちらの記事↓で、ランニングウェアをかっこよく着こなすことについて考えてみました。
こちらの記事でお伝えした内容をざっくりとまとめると、次の通りです。
- 速く走れなくったって、おしゃれは楽しめる
- おしゃれを楽しむにはいくつかのコツがある
- 特に大手スポーツブランドに限定しなければ、もっとランニングファッションを楽しめるのでは?
- 大手スポーツブランド以外のランニングウェアって、どういうブランドがあるんだろう?
2点目の「おしゃれを楽しむにはいくつかのコツがある」は、シリアス市民ランナーでBEAMSに勤める牧野英明さんのアドバイスをまとめています。おしゃれの参考にぜひご一読ください。
今回の記事では、前回「大手スポーツブランド以外のランニングウェアって、どういうブランドがあるんだろう?」と気になった僕が、調べてみた結果を共有するものです。
実際に調べてみると、僕が知らなかっただけで意外にもたくさんのブランドがランニングウェアを扱っていました。
アウトドア系ブランド
最近はトレイルランのブームもあって、アウトドア系ブランドの多くは登山→ハイキング→トレイルランというように商品ラインナップを拡大しています。
トレイルランニング用のウェアは、当然ながらロードだって着ることができます。
Patagonia(パタゴニア)
Patagonia は次に紹介する The North Face と並んで、アウトドアブランドの中では特に有名なのではないでしょうか(それぞれの創業者は友人だとか)。
僕が Patagonia で持っているのは、キャプリーン・クール・トレイル・シャツとストライダー・プロ・ショーツ(5インチ)です。
キャプリーン・クール・トレイル・シャツは、ロゴが左下に小さくあるだけなので目立ちにくく、無地でシンプルなので普段着としても使えます。機能性は十分で、汗かいてもベタつかずにサラサラ。洗濯すると脱水した時点ですでに乾いているかのようです。
ストライダー・プロ・ショーツは僕が持っている2枚のショーツのうちの1枚。収納力があり、小銭やカード、ジェルなども入ります。僕は持ちませんが、スマホも入ります。
The North Face(ザ・ノース・フェイス)
The North Face はフライウェイトレーシングショーツを愛用しています。
このフライウェイトレーシングショーツは、パタゴニアのショーツよりも収容力が大きいです。小銭やカード、ジェル、スマホはもちろん、小さく折りたためば上着なども入ります。
着心地をパタゴニアのショーツと比較すると、このフライウェイトレーシングショーツの方が軽い感じがしますね。ただ少しひらひら感があって足にまとわりつく感じがしなくもないです。
パタゴニアの方がしっかりしている印象。これは好みの問題だと思います。
HOUDINI(フーディニ)
HOUDINI は次に紹介する NORRONA はともに北欧のアウトドアブランド。
僕は HOUDINI のネックウォーマーを持っています。薄いのに暖かく、機能性は完璧。ただ、それ以上にお気に入りのポイントがあり、それはS~Lのサイズを選べることです。
このネックウォーマーはヘッドバンドとしても使えるのですが、僕アタマが大きいのですよね・・・多くのブランドのヘッドバンドはフリーサイズなので、窮屈でアタマが痛くなります。
その点こちらは頭痛を気にすることなしに、安心して使えるのが気に入っています。
HOUDINI のウェアは、デザインがシンプルでブランドロゴも目立たないので合わせやすく、普段着にも使えそうです。
NORRONA(ノローナ)
NORRONA も北欧のブランド。
ウェアの機能は申し分なく、寒い地域に住んでいる場合や真冬に着るのに最適。
スタイリッシュなデザインのウェアが多い割に知名度はそれほど高くなさそうなので、他の人と被りたくない人にもいいかもしれません。
ARC’TERYX(アークテリクス)
ARC’TERYX はバックパック(アロー22)のイメージが強いですが、トレイルラン用のウェアやシューズも展開しています。
僕が気になっているのは、ゴアテックスジャケットのノーバン SL フーディ 。ネット上でも友人の話でもかなり評判が良いです。雨天の2019東京マラソンで着用しても、中が濡れることも蒸れることもなかったとか。
TETON BROS.(ティートンブロス)
TETON BROS. は、トレイルラン用のウェアが充実している日本発祥のアウトドアブランドです。シンプルなデザインは僕好みで、特に Vapor Pocket Tee などは普段着でも使えそう。
日本のブランドなので、日本人向けのサイズで作られているのも安心できます。
山と道
山と道 も日本のブランド。ハイキング用のアイテムを中心に、トレイルラン用のウェアも揃えています。
注目しているのは Light 5-Pocket Shorts。見かけは Patagonia の バギーズ・ショーツ に似ているのですが、こちらはストレッチが効いています。
Patagonia のバギーズ・ショーツをランニングで使っていたことがありますが、走るペースが速くなってくるとストレッチが効いていないために生地の硬さが気になってしまいました。この 山と道 の Light 5-Pocket Shorts なら、Patagonia バギーズの弱点をカバーしてくれそうです。
finetrack(ファイントラック)
次の国産ブランドは finetrack。
もともと山を中心としたスポーツ、たとえば登山やトレッキング(山歩き)、スキーやスノボー、沢登りで使えるウェアを扱っていて、最近はランニングでも使えるウェアを増やしています。
Webサイトを見てみると、機能性に優れたシンプルなデザインのウェアが多い印象。防水アウターでストレッチが効いているものもあり、着心地の良さを売りにしていますね。
Cotopaxi(コトパクシ)
Cotopaxi は「ネクストパタゴニア」と言われることも多い、アメリカのブランド。
アウトドアグッズ全般を扱いながら、社会や自然の問題に取り組むことを企業理念としています。
特徴はなんと言ってもポップでカラフルなこと。でもド派手じゃない。他を控えめの色で抑えて一点 Cotopaxi を投入すると良い意味で存在感が際立つかも。
値段もパタゴニアと比較してそれほど高くないです。アメリカではすでに高い人気だとか。
Salomon(サロモン)
僕はトレランはやったことがないのであまり詳しくないですが、トレラン歴が長い友人に聞くと、やはりトレランといえば Salomon だそうな。最近ではロード用の靴の販売も始めています(真っ赤なランニングシューズの S/LAB PHANTASM かっこいいっす)。
Salomon のショーツ XA 7” SHORT MEN は、ウェスト部分にポケットを配しているところが、The North Face で紹介した フライウェイトレーシングショーツ に似ています。
Salomon の方が少し股下の丈が長いようですので、カラー含めて好みで XA 7” SHORT MEN を選ぶのもありですね。
karrimor(カリマー)
アウトドア系ブランドで最後に紹介するのは karrimor。
僕らアラフォー世代にとっては、karrimor といえばバックパックのイメージが強いのですが、登山やハイキング用のウェアも充実しています。
特にファストハイク用(読んで字のごとく、速いハイキングのこと)のラインナップが豊富で、wind shell hoodie や adventure trek shorts はランニングでも使えそう。
アウトドア系ブランドはもちろんこれだけではありません。MAMMUT(マムート)、L.L.Bean(エルエルビーン)、Columbia(コロンビア)などもランニングウェアを販売しています。
ここに上げたブランド以外にも、きっとたくさんあるはずなので興味があったら調べてみてください。
ガレージ系ブランド
ガレージ系ブランドとは『小規模ながら上質でオリジナリティあふれるアイテムを作り出すブランド』のこと(参考:https://web.goout.jp/dictionary/4984/)。
と、いかにも知っていそうに書いていますが、僕もこの記事を書くにあたって初めて知りました(笑)
ELDORESO(エルドレッソ)
まずは ELDORESO から。
僕が大手スポーツブランド以外のランニングウェアに興味を持ち始めたのは、この ELDORESO がきっかけ。友人らと複数名で走ったときに、その中の一人が ELDORESO を着用していました。
特徴は、色も柄も派手!
それでいて吸水速乾機能や収納ポケットを備えていて、ランニングにも不自由しません。僕はこの夏、ELDORESO のショーツを買おうと思っています。
Gamoa(ガモア)
続いての Gamoa は、こちらの動画を見て知りました。
ランチューバーSUIさんの動画にハーフマラソン日本記録保持者の小椋選手が出ていて、Gamoa のシングレットを着ています。
おそらくこちらのタイプですね。
ELDORESO と同じくデザインにインパクトがありますが、小椋選手のようにシンプルなショーツを合わせるときれいにまとまります。
それにしても小椋選手、フォームきれいだし身体もかっこいいですわ。
MOUNTAIN MARTIAL ARTS(マウンテンマーシャルアーツ)
MOUNTAIN MARTIAL ARTS もYoutubeの動画で知りました(どれだけYoutube観てるんだというツッコミは無しで)。
このサムネイルのイケメンは、RUNNING SCIENCE LAB(ランニングサイエンスラボ:RSLAB)の三津家さん。三津家さんが着ているのが、上下とも MOUNTAIN MARTIAL ARTS のものです。
*2021年8月注記:2021年の春頃に三津家さんはRSLABを退職されているようです。
三津家さんの着ているのもそうですが、パッと見た感じ普段着のようなランニングウェアが多いです。Tシャツはカジュアルで、プリントされているメッセージは目を引くものが多い。
それがゆえに、ガチガチのランナーが醸し出す「本気で走る感」をうまく隠してくれます。三津家さんが選抜大会で着用してる位なので、機能性は問題ないのでしょう。
僕はこちらのノースリーブシャツをレース用に買いました。
*MOUNTAIN MARTIAL ARTS はRSLABと関係があるみたいで、WebサイトではRSLABのスタッフの方々がモデルをされています。動画での三津家さんのウェアにはRSLABのマークがウェアに入っていますが、一般に市販されてているものにはこのマークはないようです。
Answer4(アンサーフォー)
お次は Answer4。
Webサイトに掲載されている商品ラインナップを見ていると、本当にランニングウェアを扱っているのか分からなくなってきますが(笑)、数多くのトップトレイルランナーをサポートしているその品質が売り。
MOUNTAIN MARTIAL ARTS と同様に、特にTシャツは普段着でも着れそうなデザインです。
それから小物類も充実していて、デザインがユーモラス。Answer4のサングラスしているランナーたまに見かけます。
僕はこの財布が気になっています。ランニングするときにはジッパー付きポリ袋にSuicaとお札を入れているのですが、入れ替えるのがめんどくさいんですよね。この財布だったら、入れ替えなくてもそれなりに見えそう(普段使いの財布がいらなくなりそう)。
FRANK & MORRIS(フランクアンドモリス)
立ち上げは2017年と、FRANK & MORRIS は比較的まだ新しいブランド。
ブランドコンセプトは「理想は高く、見た目はゆるく」で、まさしく僕がランニングファッションに求めていることです。
そのコンセプト通り、機能にはこだわるけれどスポーティ感を抑えてゆるさが出ているウェアが多数揃っています。
たとえばTシャツをみてみると、ポリエステル100%で吸水速乾性がありながら見た目はコットンのような風合いがするものだったり、ロングパンツだったら普段着にも使える色合いのものだったり。
僕は今持っているショーツを履きつぶしたら、FRANK & MORRIS のショーツを試してみたいと思っています。
HERENESS(ヒアネス)
HERENESS は2020年の12月にスタートしたばかりの新しいスポーツアパレルブランド。
ラインナップはTシャツとショーツ、靴下、キャップと多くはないですが、どれも着心地にこだわって作られています。
僕はこのTシャツを1枚持っていて愛用してます。着心地は申し分なく、デザインもシンプルなので、普段着はもちろん寝るときにも着られます。
シルエットはややゆったりめで、着丈は短いです。
素材は環境への配慮からメリノウールを使用しているので、ポリエステルと比べて夏場の汗が気になるところ。今年の夏を乗り越えられればリピート買いするのは間違いなし。それほどのお気に入りです。
Satisfy Running(サティスファイランニング)
パリ発のランニングブランドは Satisfy Running。
さすがパリというだけあって、ウェアのデザインから独特の世界観を感じます。『RUN! PUNK RUN!』って感じ?(←僕の語彙力では説明できないので、詳しくはWebサイトをご覧ください)
機能性も高く、独自の裏張り技術によって軽くて速乾性のあるウェアとなっているようです。
F.C.Real Bristol(エフシーレアルブリストル)
F.C.Real Bristol はサッカー向けのウェアを販売しているブランドですが、ランナーが着ているのも見かけるようになりました。
こちらの動画では、『健ちゃん練』の健ちゃんが着用していますね(0:32あたり)(どれだけYoutube観てるんだというツッコミは・・・)。
サッカーウェアに共通する見た目のユルさが、ゴリゴリのランナー感をうまく中和してくれる気がします。
その他のブランド
情報整理能力の低さゆえにうまくカテゴライズできなかったものを「その他のブランド」としています。
lululemon(ルルレモン)
lululemon はヨガウェアの販売からスタートしたようですが、ランニングウェアも扱っています。メンズに限っては、むしろヨガウェアではなくトレーニングやランニング用のウェアが主製品のよう。
僕が持っているのはMetal Vent TechシリーズのTシャツ。シルエットがきれいで、機能性、特に吸汗速乾性は抜群。次に紹介するユニクロと比較すると、やはり段違いに素晴らしい。
*ユニクロがダメだと言いたいのではありません。むしろコスパで考えればユニクロの方が素晴らしいかも。
またサイズが僕にとっては絶妙で、前回記事の【1. ジャストサイズを外す】のところで書いたバランスのいい着こなしができます。lululemonのSサイズは日本ブランドのSとMの中間くらいのイメージで、僕にとっては絶妙な加減の大きさです。
vuori(ヴオリ)
vuori はアメリカ西海岸で生まれたブランド。
もともとは lululemon と同じくヨガウェアがメインだったようですが、今ではランニングウェアやジムなどで使えるトレーニングウェアも扱っているようです。
Webサイトに書かれている「日常にとけ込むパフォーマンスアパレル」という言葉に表現されるように、ランニングだけでなく部屋着としても普段着としても使えそうなシンプルなスタイルが多い印象。
このTシャツなどは、ランでも着られるし普段着でも、仕事着としてジャケットの下に着てもよさそう。
On(オン)
最近 On のシューズを履いている人をよく見かけるようになりました(僕の妻も履いてます)。
アパレルにも力を入れているようで、無駄のないシンプルなデザインのウェアは、洗練された大人のランナーにピッタリ合いそうです(僕にはまだちょっと早いかな・・・もう40過ぎですが笑)。
BRING(ブリング)
Runtripが提供する『EAT DRINK SLEEP RUN』をご存知の方もいるかもしれません。
この、「見た目は完全にコットン素材なのに実はポリエステル」を実現しているのがBRING Technology。
僕は BRING T-shirt Basic DRYCOTTONY を色違いで2枚持っていますが、普段着、寝間着、ランニング、つまりいつでもどんなシーンでも着られるので、すごく重宝しています。
DECSENTE(デサント)
僕の中での DESCENTE のイメージは野球と冬スポーツだったのですが、最近はランニングウェアも扱っています。実業団駅伝で旭化成、トヨタ自動車、富士通などのチームが DESCENTE のウェアを着ていますね。
【MOVE SPORT】や【SPROTS MAGIC】といった英語のメッセージが大きく書かれたTシャツを見たことがある人も多いのでは。
第76回びわ湖毎日マラソンで日本新記録を出した富士通所属の鈴木健吾さんも DESCENTE のウェアを着ていましたが、彼の履いていたタイツ『アスリード』は着心地が良いと友人の間で評判です。
ユニクロ
みなさんご存じのユニクロもスポーツラインを展開しています。僕は普段のジョギングで履いている靴下はすべてユニクロで揃えていて、1年近く履いても破れたりはしません。3足で1000円程度なので、コスパがすばらしいです。
そのほか、冬のインナーとしてドライEXクルーネックTをまとめ買い。冬はこれを着て寝て朝起きてそのまま上にアウターを羽織って走りに行きます。
H&M(エイチ・アンド・エム)
H&Mもスポーツウェアを展開しています。僕はこのことをプロランナー下門美春さんのYoutube動画を観て知りました(ホントにYoutubeどれだけ観てるんだ…)。
店舗に行って実際のウェアを見てきましたが、シンプルで使い勝手が良さそうだし、ユニクロ同様に安いですね。たまたまセールをやっていて、ノースリーブのウェアが1000円程度で販売されていました。
スウェーデンのブランドなのでサイズは大きめ。僕は167cmの58kgですが、Sでも大きい感じがしました。
まとめ
「走るからには、カッコよく走りたい」
僕はもともとランニングのファッションにそれほど関心があったわけではありません。前回の記事で書いたとおり、走り始めの頃は洗濯しすぎてロゴが取れてどこのブランドか分からないウェアを着て走っていました。
走り始めた理由は、体力向上・健康維持のため。
ですが、少しずつ走れるようになることに面白さを覚えてのめり込んでいくと、ランニングの世界にもカッコいいがあることを実感します。
そういうのを知ってしまうとね、「走るからには、カッコよく走りたい」と思うんです。
好きなウェアを着れば、またランニングが楽しくなる。
ランニングが楽しくなれば、さらに走れるようになる。
そしたらもっと強くなれる。
前回の記事と合わせてランニングファッションについて考え調べてみることで、ファッションってランニングや生活を楽しむ上で大事なことなんだと改めて実感しています。
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今回紹介したブランドの一部は、こちらの雑誌にも掲載されています。
この『Runners Pulse(ランナーズパルス)』という雑誌は、表紙に「スタイリッシュに速く走りたい、すべてのランナーへ」とあるとおり、「カッコよくて速い!」ランニングウェアを紹介してくれています。
まさしく今回記事のテーマです(笑)
ランニングファッションに興味がある方は面白く読めると思いますよ!
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