食事回数を1日1回にして約1年半が経ちました。
今まで色んな習慣を試してきましたが、1日1食生活は最も身につけて良かった習慣の一つです。
1日1食にするまでの僕の食事回数は、多くの人と同じように1日3回でした。
今では晩ご飯しか食べていません。
きっかけは2019年に子どもが産まれたこと。家庭での時間を増やしたいと思い、食事の回数を減らしてみたのです。
「1日1食生活することと時間の節約って、そんなに関係あるの?」
「1日1食しか食べないなんて、健康に悪いのでは?」
そう思われた方もいると思います。この記事はそんな方に向けて書きました。
1日1食を実践することで節約できる時間や時間の節約以外のメリット、健康への影響についても説明しています。
*この記事では、育ち盛りの子どもは想定していません。産前産後の女性を除く、中年以降の大人に読んで欲しい記事です。
1日1食にすると食事時間が減る
それまで1日3回とっていた食事が1回になるので、食事の総時間が減ります。そして食事の準備と片付けの回数も減ります。
僕はだいたい準備と片付けを含めて朝は30分程度、昼は1時間程度節約できたように思います。
それに加えて買い物の時間も減ります。合わせて考えると、少なくとも1日2時間程度は節約できる計算になります。
1日2時間でも十分に節約できていると言えそうですが、実はこれだけじゃありません。時間の節約効果は他にもあります。
仕事への集中力を維持でき、さらに時間を節約
食事をとらないと集中力が落ちずに維持できるため、仕事が早く終わります。
たとえば次のような経験はないでしょうか?
お昼ご飯を食べて昼休憩が終わり、デスクに戻る。仕事に取りかかろうにも、満腹感による眠気や気だるさから集中力が長続きしない。特に急ぎの仕事がない日はダラダラと仕事してしまい、そのうちにはネットサーフィンを始める始末。 気がつけば午後3時を過ぎている。帰宅時間がチラつくにつれて集中力が戻ってくるが、やがて周りも帰宅し始め、そのうち「仕事が終わったから」ではなく「時間が来たから」という理由で退社する・・・
はい、1日に3回食事をとっていた頃の僕です(涙)
1日1食にすると、昼食後の満腹感による眠気や気だるさから解放されるので、集中力を維持できます。当然ながら仕事もはかどります。結果として残業することも減り、自分の時間が増えるというわけです。
1日1食について書かれた『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』という本があります。
その著者の三枝成彰さんは、以下のように話しています。
私は30年にわたり1日1食を続けています。1日1食にしたのは、痩せるためでも、健康になるためでも、悟りを開くためでもありません。全力で仕事に取り組むためです。
無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!(P3)
「お腹が空いて逆に集中力が落ちそう」と言われたことがありますが、同著によると、お腹が空いてたまらなくなるのは血糖値が下がるからだそう。
食べなければ血糖値は安定しているので、慣れれば空腹感はほとんど気になりません。僕が1日1食に慣れるのにかかった期間は1週間程度です。
1日1食によるその他のメリット
1日1食にすることによるメリットは他にもあります。
お金の節約になる
1日3食だったのが1食になれば、当たり前ですが食費もその分かかりません。
1食できちんと栄養を取りたくなるので単純に3分の1になるとは限らないのですが、それでも半分くらいにはなります。もともと外食が多い方だったら、さらに節約になるのではないでしょうか。
便通が半端なくよくなる
特に便秘に苦しんでいたわけではないんですが、快便具合が半端なくなりました。
医師の石原結實さんが書いた『完全図解! 一日一食のススメ』には、次のように書いてあります。
食べ過ぎると、飲食物を消化・吸収するために、胃や小腸に血液が大量に集まる。すると、排泄の臓器である大腸や直腸、腎臓や膀胱に供給される血液が少なくなってしまい、排泄力が低下するのである。
完全図解! 一日一食のススメ(P10)
「逆もまた真なり」で、小食にすると、こんなに食べた覚えはないのに、というほど大便も排泄され、小便の出もよくなることを経験した人もいらっしゃるだろう。
「吸収しない(しすぎない)と排泄がよくなる」その結果、血液中の老廃物も少なくなり、血液は浄化されるのだ。
この引用にもあるとおり、僕も大だけでなく小の方もよく出るようになりました。特に最初の1週間くらいの大はすさまじい量で(宿便ってヤツかもしれません)、身体が明らかに軽くなりました。
疲れにくくなる
食事すると体力をかなり消耗します。
上で紹介した三枝成彰さん『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』には、次のように書いてあります。
「消化吸収」というプロセスは、生き物にとっては一種の運動なのです。食事で摂取したカロリーの10%は、消化吸収のために消費されるといわれます。(中略)これだけのカロリーを消費するのですから、食べると疲れるわけです。
無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!(P25)
そう、食べると疲れるんです。
今年のお正月、実家に帰って飲み食い三昧の数日を過ごしました。活動的なことはなにもしなかったのですが、にもかかわらず休み明けに非常に疲れているんです。そして疲れているから眠くて眠くて。
みなさんにもこういった経験はないでしょうか?
僕は普段は1日1食なので、ゴールデンウィークやお盆、正月休みなどで実家に帰って飲み食いすると、食べると疲れるんだということを強く実感します。
逆に言えば、食べないと疲れないんです。普段の生活では、晩ご飯の後は風呂に入って寝てしまうので、疲れを実感することがあまりありません。
1日中エネルギッシュに活動することができています。
食事のことについて考える負担が減る
たとえば
- 明日の朝食べる果物は何にしようかな
- お弁当のおかずは何にしよう
- 昨日のランチはラーメンだったから、今日は・・・何にしようかなぁ
などなど。
1日1食にすると、こうしたことを考える負担が3分の1になります。
前はよく「献立さえ決まれば、あとは買い物行って作るだけなんだけど…」なんてことがありましたが、こうした負担が1日1回に減ると気持ちも楽になります。
思う存分食べることができる
1日1食しか食べないようになると、罪悪感なく1回の食事を満喫できるようになります。
今まで1日3食だった人が1食にした場合、1回の食事で3回分の食事量をとるのは難しいので、食べ過ぎたとしてもトータルの食事量は減ります。
僕は割と好き勝手食べたいものを食べていますが、それでも太りません(ただ痩せもしません。そもそも1日1食によるダイエット効果に僕は懐疑的です。詳しくは別記事に書こうと思っています)。
僕は1日3食だった頃、夜ご飯は炭水化物(お米や麺類)を食べないなど、一応健康に気を遣って我慢していました。
でもまだ食べたいのに途中で食事を終えるって、すごく難しい。1度食べ始めてから満腹になる前に箸を置くのは、少なくとも僕にとっては至難の技です。
それで結局、夜ご飯を食べた後にお菓子だったりラーメンだったり(←むしろ晩ご飯食べ終わってない)を食べてしまうことがありました。
1日1食にすると人生の楽しみが減りそう、そう言われたこともあります。
僕にとっては、我慢して食事をするくらいなら、回数を減らしてでもその分食事を満喫したいです。
目の前に美味しい食べ物があるのに途中で食事を終える我慢に比べれば、食事の回数を減らすことによる我慢は大したものではありません。
少なくとも僕は、毎晩思う存分食事を楽しめる生活に満足しています。
僕は実感していないが、他の人にはありえるらしいメリット
僕は実感していないのですが、他の人には起こりえるらしいメリットについて紹介します。
免疫力があがる
『完全図解! 一日一食のススメ』によると、免疫力の中心的役割を果たす白血球は、空腹時にその力が発揮されるようです。1日1食にして空腹時間が長くなると、白血球の免疫力がアップするのだとか。
新型コロナウィルスが気になる昨今、免疫力を上げる一つの方法として試してみてもいいかもしれないですね。
ちなみに同書には、このことに関連して、1日1食生活にはがん予防の効果もあるとしています。
睡眠時間が短くなる
胃腸の疲れがなくなるため、睡眠時間が短くて済むということらしいです。
食物をたくさん食べすぎたときは、胃腸に負担をかけるうえ、胃腸に血液を送るための心臓、消化に必要な酸素を供給する肺、老廃物を解毒・排泄する肝臓や腎臓など、あらゆる臓器に負担をかけるので、その回復のために、より長時間の睡眠が必要となる。
完全図解! 一日一食のススメ(P14)
僕の場合、1日1食生活にする前も後も、変わらず7~8時間程度寝ていて快眠で、変化は特に実感していません。
もしかしたら普段から寝不足気味の人にとっては、1日1食にすることで同じ睡眠時間でもスッキリしたりするのかもしれません。
肌がきれいになる
小食にすると体内の活性酸素が減り、さらに消化のために集まっていた血液が全身に供給されるため、肌がきれいになるなどのアンチエイジング効果があるとか。
1日1食による健康への悪影響はないのか?
ここまで読んでくださったのであれば、1日1食生活は健康に悪影響どころか、むしろ良い影響だらけだということを分かってくださっているはず。
上で紹介している医師の石原結實さんもそうですが、医師の南雲吉則さんも1日1食を実践されて本も出版しているようなので(「空腹」が人を健康にする)、医学的にも問題ないと言えるでしょう。
石原結實さんの著書には、大きく次のように書いてあります。
40歳を過ぎたら「一日一食」でもかまわない。
完全図解! 一日一食のススメ
きっと多く人が1日1食にして心配することは、栄養が足りるのか?ということではないでしょうか。
その疑問に対して僕なりに答えると、食事の回数と栄養不足はあまり関係ないと思っています。なぜなら、1日3食だろうが1日1食だろうが、毎食ラーメンばかり食べていれば栄養不足になりますからね。
ですので、食事回数にかかわらずバランスの良い食事が大切なのは同じです。
僕の場合、1日1食にしてから食事のバランスが改善されたように思います。晩ご飯の1回しか食べないので、適当に済ますことが減ったのです。
1日3食だと「考えるのが面倒くさい!」なんてことは頻繁にありましたが、そういうことが減ったんですね。40年間料理とは無縁だった僕が、最近では料理を始めちゃったり。
1日1食にしてからというもの、食事に気を遣うようになり、食事に興味を持つようになりました。
1日1食のデメリット
一応それらしいデメリットもお伝えしておきます。
周囲に理解されない
多くの人がやっていること/普通だと思っていることをやめて、多くの人がやっていないこと/普通だと思っていないことをやると、ある程度ヘンな目で見られてしまうのは仕方がないのかもしれません。
それでもやはり「なにそれ?俺には無理」とか、さらには「食事の楽しみをなくしてまで、長生きしたいと思わない」とか、実際に否定的なことを言われると少々びっくりします。
こちらのアンケート結果によると、今の日本では7割以上の人が1日3食の生活をしているようです。大多数が1日3食ですね。そして世間には大勢から外れている人や外れようとしている人に対し、自覚無しに攻撃的になる人がいます。
1日1食にしても人から認められることはありません。むしろ変わり者だと思われることの方が多いかも。ですので、1日1食生活を始めたからと言って、わざわざ周囲に言わなくてもいいと思います。
食べ過ぎに弱くなる?
上で「食べると疲れる」ことについて書きましたが、1日1食生活に慣れると、食事のあとの疲労感と眠気にすごく敏感になります。
僕は普段の生活では1日1食ですが、友達と会ったり年末年始やお盆などで親戚で集まった際には昼から飲み食いします。そして食べた後に猛烈に疲れたり眠くなったりするのです。
その猛烈さは、自宅に友達を招いて飲み食いするときに心配になるほどです。
食事による疲労の大きさや眠気の強さ自体は、1日3食の時と変わっていないとは思います。ただ身体が忘れているだけなのかもしれません。
1日1食生活を続ける限りは、食べ過ぎに強くなることはないと思うので、特に人と集まるときには「食べ過ぎ」ないように注意する必要があります。
そのほかに伝えたいこと
市民ランナーも1日1食でOK
僕は趣味でランニングをしています。1日に8~10km程度の朝ランが日課で、月間走行距離は200~300km程度です。
1日1食生活を始める前は、1日1食にすることによるランニングへの影響を少し心配していましたが、結果としてまったく問題はありませんでした。負荷が高いスピード練習をしても、目が回ったり力が入らなかったりといったことは特にありません。
ただ仕事の都合で走る時間が夕方以降になってしまった場合、少しエネルギーが不足している感覚になることがあります。
そういう不足感が来そうなときは、このミックスナッツを一袋食べてから走るようにしています。
こちらはあの ”マコなり” 社長も以下の動画でオススメしている素焼きのミックスナッツです。
この動画でマコなり社長は、ミックスナッツをオススメする理由を次のとおり挙げています。
- 低糖質
- 腹持ちが良い
- ナッツ自体が体に良い
- 良質な脂が含まれている
- 食べるときに手が汚れない
この中でもランニングに関係あるのは、「低糖質」と「腹持ちが良い」ことですね。糖質が低いので血糖値が上がりにくく、急激な血糖値上昇後のハンガーノック(低血糖状態)を避けることができます。
また少しの量でも腹持ちが良いので、食べ過ぎて走ってる最中にお腹が痛くなるということがありません。
慣れるまでの期間
もともと1日3食だった僕が1日1食に慣れるまでにかかった期間は約1週間、僕の妻は慣れるまでに2週間程度かかっていたようです。
僕も妻も同意見なのが「最初の3日は空腹感との戦い」ということ。その戦いがシンドイということではないのですが、とにかく違和感がありました。
今まで40年近く1日3食の生活をしてきたのですから、その違和感も当然です。常に空腹感が頭をチラつきます。
ですが最初の3日を過ぎてしまえば、もう成功したようなものです。空腹感は感じますが気にならなくなります。
1日3食だった人がいきなり1日2食にするのはハードルが高いので、まずは1日2食にすることをオススメします。空腹感に頭が支配されてどうしようもない時には、上で紹介したミックスナッツを一袋食べても良いと思います。
僕は1日3食から2食にするのに3日間、2食から1食にするのにも3日間、合計約1週間で1日1食生活に移行しました。空腹感を上回るメリットの多さに、移行中はまったくツラさを感じませんでした。
体重について
上でも少し触れましたが、1日1食にしても痩せるとは限りません。
少なくとも僕の場合、1日1食生活によって痩せたという実感はありません。
ダイエットの原則【摂取カロリー < 消費カロリー】を考えると、僕の場合は摂取カロリーは1日1食にしても変わっていないのでしょう。
ただ、その1食を我慢することなく思いっきり楽しんでいるので、食に対する満足度は1日3食のときと比べて格段にあがっています。
おすすめの本
何度か引用している三枝成彰さんの『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』がおすすめ。
1日1食については、こちらも上で引用している『完全図解! 一日一食のススメ』の著者である石原結實さんや、船瀬俊介さんの本も人気があります。ただ『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』の中で三枝さんがお二人と対談しているため、ざっくりとではあるがお二人の考えを知ることができます。
そのうえで、もっと知りたくなればお二人の本を読んでみればいいのかなと。
ちなみに石原結實さんは、食事回数を減らすにあたり「リンゴとニンジンのジュース」や「ショウガ紅茶」を活用することを勧めています。
いきなり食事回数を減らすのはキツそうならば、こうした飲み物を活用してみてもいいかもしれません。
僕はこれらを試したことはなく、移行期間中は上で紹介したミックスナッツを活用していました。
さいごに
1日1食生活をはじめて約1年半。
最初の3日間を過ぎてからは、ほとんど空腹感を感じなくなりました。1食に慣れてみると、3食というのはただの習慣だったんだと気付きます。
もう1日3食の生活には戻れそうもないほど、メリットが大きいと感じています。
とりあえず、1日3食の人は1日2食からでもいいので食事回数を減らしてみたらどうでしょう?メリットを感じられなければやめればいいだけですから。
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