もうかれこれ7年ほど前から、お風呂で体を洗うときに石鹸やボディソープを使っていません。
きっかけは、髪をお湯だけで洗う湯シャンをはじめてから。
湯シャンにしてからというもの、シャンプーをしていたときに比べて、頭や髪のニオイやベタつきが改善しました。そして汚れも十分に落ちることが分かりました。
頭皮や髪にいい影響があっただけではありません。湯シャンにしてから首から肩にかけての肌荒れが治ったこともあり、そのまま自然な流れで体もお湯だけで洗うようになったのです。
この記事では、お湯だけで体を洗うことによるメリットや体が臭わなくなる理由、具体的な入浴方法、注意点などについて紹介します。
お湯だけで洗うメリット
石鹸もボディソープも使わなくなってから7年、感じているメリットは次の通りです。
体が臭わなくなった
まずは体臭から。
僕は体臭がある方だという自覚があったのですが、臭わなくなりました。
なぜ臭わなくなるのか、ニオイのメカニズムから説明します。
ニオイのもとは酸化した(腐った)皮脂です。酸化した皮脂は水溶性なので、せっけんやボディソープを使わなくても水で簡単に落ちます。
ニオイのもとは水で落ちるのにもかかわらずせっけんやボディソープを使ってしまうと、乾燥を防ぐために必要な皮脂まで失われてしまいます。失われた皮脂分を補おうとして、皮膚は皮脂を多く出すようになります。
せっけんやボディソープを使い続けると、皮脂を多く出さなければならないため、皮脂腺が過剰に発達してしまうんですね。結果として、皮脂の分泌量が増えることになります。
風呂に入ってせっけんやボディソープで体を洗い終わってから、皮膚はすぐに大量の皮脂を分泌し始めます。そして数時間もすると、皮膚は過剰な皮脂に覆われます。皮脂は必ず酸化するので、ニオイを発するようになる。
これがニオイのメカニズムです。
せっけんやボディソープを使わずにお湯で体を洗うようになると、必要な皮脂は皮膚に残ります。皮脂を必要以上に出す必要がなくなるので、皮脂腺が小さくなります。そして体から皮脂の量が減るため、ニオイの元が減ることになります。
お湯だけで汚れが落ちるのか心配かもしれませんが、日常生活で体につく汚れの大半は水溶性のホコリや花粉です。お湯しか使わなかったとしても、汚れは落ちます。
乾燥肌が治った
特に冬の時期は、乾燥による背中やスネのかゆみが気になっていました。
お湯だけで体を洗うようになってほんの2~3週間で、こうしたかゆみが改善され、カサつきがなくなったのです。
乾燥の原因は、やはり石鹸やボディソープによるところが大きいです。そのため、使うのをやめさえすればあっという間に潤いが戻ります。
また上で説明したニオイのもとになる酸化した皮脂(腐った皮脂)は、皮膚を刺激することで炎症を起こします。
炎症が起こると肌がピリピリしたり赤みが出たりします。お湯だけで体を洗うようになると、皮脂量が抑えられるので肌荒れも改善します。
顔が脂ぎらない
体だけではなく、顔にも石鹸やボディソープを使いません。つまり洗顔料は使わずに洗顔します。
テカリが心配になるかもしれませんが、前述の通り皮脂腺が小さくなるので、逆にテカリがなくなります。そして乾燥もしないので、カサカサになることもありません。
汗がベタつかない
汗がサラサラするようになりました。水に近いサラッと流れる汗です。ねっとりした汗ではありません。おそらく皮膚の脂が少なくなったからだと思います。
それまでは暑い季節に外出すると、汗で体がベタベタになり、すぐにでもシャワーを浴びたくなったものです。汗がサラサラになると、汗がひけばベタつきはそれほど気にならなくなります。
お金と時間の節約
お金と時間の節約については、湯シャンについての記事でも書きました。
お湯で体を洗うようになると、お金の節約はもちろん「やるべきことが減る」ことで時間の節約にもなります。
その減ったやるべきことというのは、石鹸やボディソープを買いに行ったり選んだりすることです。
「そろそろ切れるから買わなきゃいけないな…」
「これは肌にやさしいのかな?」
「今人気のある商品はなんだろう?ネットで調べなきゃ」
「この値段は適当だろうか?」
こうしたことを二度と考えなくて済むようになりました。
小さなことに思うかもしれませんが、想像以上にストレスが減ります。やらなければならないことが減ると、気持ちが軽くなります。
お湯だけで洗うってどういうこと?
お湯だけで体を洗うメリットをお伝えしてきましたが、ここからは実際の方法について説明します。
湯シャンの記事で紹介した『シャンプーをやめると、髪が増える』(著者:宇津木 龍一)には、お湯だけで体を洗うことについても触れられています。
(著者の入浴は)シャワーをさっと浴びるだけですから、洗髪も含めてわずか2~3分で終わります。
シャンプーをやめると、髪が増える (著者:宇津木 龍一)
僕は最初、これを真似して、湯シャンしたあとに体をシャワーでさっと流すだけで入浴を終えていました。
ところが・・・あまりしっくりきませんでした。ニオイもベタつきも取れている気がしないのです。
湯シャンにした時は、ニオイやベタつきが気にならなくなるまでに1か月程度かかりました。今回も1か月程度は辛抱してみたのですが、あまり改善している気がしません。
そこでお湯だけで体を洗うことについてネットで調べてみたところ、「タモリ式入浴法」というものを知りました。
この「タモリ式入浴法」を試したところ、ニオイもベタつきもなくなったのです。
タモリ式入浴法とは?
多くの芸能人が実践している入浴法のようです。具体的には「湯船に10分以上つかり、石鹸やボディソープを使わない」というもの。
ネット検索すると分かりますが、タモリ式入浴法にそれぞれ自分なりのアレンジを加えている人もいます。特に男性の場合は、ニオイが気になる部分(脇の下や耳の裏など)は石鹸を使っている人も多いようです。
僕の場合は次のようにしています。
- 湯船に入る前に、体全体にかけ湯をする
- ぬるめの湯船に10分以上つかる
- 石鹸やボディソープは一切使わない
- 湯船で体を撫でるだけ(こすらない)
これだけでニオイもベタつきもなくなります。
おそらく、体についているホコリなどの汚れがお湯でふやけ、取れやすくなるのだと思います。また体が温まって毛穴が開くので、詰まった汚れも落ちます。
なぜぬるめがいいのかというと、熱めのお湯だと皮脂が取れやすくなり、皮膚が乾燥してしまうからです。それにそもそも10分以上つかっていられません。
僕はいつも、防水機能のついたKindle Paperwhiteを風呂に持ち込んで本を読んでいます。10分なんてあっという間です。
お湯だけで洗うデメリット?
試してもらえると分かりますが、やっぱりお湯と浴槽は汚れやすいです。
お湯に浸かっている間に汚れを落とすので、汚れるのは当然といえば当然です。
我が家ではもともと、浴槽のお湯は毎日替えていました。タモリ式入浴法にしてからは、一日の終わりにお湯を抜いて浴槽を洗うという習慣が新たに身につき、デメリットは気にならなくなりました。
知っておいた方がいいこと
そのほかに知っておいてもらいたいことを2点お伝えします。
移行期間について
前述のとおり、湯シャンにした際には、ニオイやベタつきが気にならなくなるまでに約1か月程度かかりました。
一方でこのタモリ式入浴法の場合は、初日からニオイもベタつきも感じませんでした。
『シャンプーをやめると、髪が増える』(著者:宇津木 龍一)にも次の通り書いてあります。
からだのせっけん断ちは、シャンプー断ちに比べると、はるかにラクで簡単でした。におうのではと、心配になることはあっても、頭のようにベタついたり、オイリーになったりという実害はほとんどありませんでした。(P138)
シャンプーをやめると、髪が増える (著者:宇津木 龍一)
試してみれば、明日からでもすぐに効果を実感できると思います。
汗をかいた後は汗臭い
タモリ式入浴法にして体臭が気にならなくなりました。
とはいえやっぱり、汗をかけば当たり前にそりゃ汗臭くなります(^_^;)
ただ石鹸やボディソープを使ったとしても、汗をかいたときに無臭だったり、ニオイ出すのが遅くなるとかやわらぐといったことは実感したことありません。どうせ変わらないのであれば、そりゃ使わない方がいいですよね。
とはいえ、汗臭さを放置しているかというと、そんなことは怖くてできないので・・・
タモリ式入浴法にする前は、どこでも買える制汗剤を使っていました。湯シャンとタモリ式入浴法にしてからは、体に害がありそうなものを塗布するのはいやになり、今ではミョウバンを使っています。
これはすごくオススメです。ミョウバンを結晶化した天然アルム石で、一般的な制汗剤のように直接肌にこすりつけて使います。
少し値段が高いですが、3年以上経過してもまだ半分以上残っているし、コスパは非常に優れています。もちろん真夏でも汗臭さは気になりません。
さいごに
僕はわりと体臭がある方だという自覚がありました。
それでも、湯シャンに加えてタモリ式入浴法にして、ニオイやベタつきが改善されました。今では妻から「臭い」と言われることはありません(嬉)
体臭がなくなっただけでなく、乾燥肌や肌荒れが治り、脂ギッシュじゃなくなり、お金の節約にもなりました。いったいなんのために今まで、石鹸やボディソープを使っていたんだろうと思うほどです。
そして、何よりも、メリットのところで書いた「やることが減る」ことによる気持ちの軽さは、僕の人生を大きく変えてくれました。
僕はこの気持ちの軽さを追求し始めるようになり、それからテレビを手放し、タバコをやめ、食習慣を見直し、健康を意識し始めました。人生の質が大きく向上しているのを実感しています。
このあたりのことも、機会があったら記事にしてみようと思っています。
お湯だけで体を洗う生活を始めるコツは、意気込まずに試してみることです。「どんな感じになるんだろう」くらいの軽い気持ちではじめてみてください。別にうまくいかなくたって、失うものはありません。
うまくいけば今後の人生で、石鹸、ボディソープ、体臭、脂ギッシュと無縁でいられますよ。
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